日本の面影

Glimpses of Japan   旧:うぃすぱー・ぼいす
失われる日本人の精神性に、将来を憂う  リンクフリー
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子育て、死生観が変わる。読んでおきたい日本の古典
〜 『土佐日記』と、一茶の俳句

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(2015.6.15)
『一茶と子供』 作詞:加藤省吾 作曲:八州秀章(1951)
歌:伊藤久男 川田孝子 コロムビアゆりかご会

娘と一茶の声の掛け合い、作曲は『かわいい魚屋さん』の加藤省吾。一茶を歌にした童謡はいくつかありますが、私はこの、伊藤の一茶がとっても優しい声で一番好き。昔の童謡全集や川田姉妹の童謡集等(詳しくは右画像クリック)には必ず収録されていることでしょう。歌全体としては松尾芭蕉を歌にしたものの方が数としては圧倒的に多いようですが、この曲の他『一茶さん』など子供好きなイメージある一茶を歌った童謡の方が著名曲として残っています。歌の世界はもちろんですが、Youtubeコメントにある「学芸会で、この歌に合わせて踊っていた隣のクラスの可愛い女の子」……今のビッチファッション、スチャラカダンスではなく、昔の日本の女の子のイメージを、どうぞ思い浮かべてみてください。そして、その可愛い娘たちは過去にいただけではありません。そう、今もそこにいます。貴方には見えなくとも私には見えます。昔も今も、元は同じ日本女性。育て方、環境次第で今の女の子たちだって、当時と同じ可愛い娘になれるんです。そういう日本の可憐な少女の内面性を引き出せるかどうか、お母さん、お父さん、それは貴方にかかってます。

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(2012.11.14)
これだけは読んでおきたい、日本人としての子育て観を育む古典二作品を、今日はあげさせていただきます。
日本人をパッパラパーにしてしまう、新しいもの、刺激だけを追い求めた“遊園地”のような現代の作品ばかり読む前に、日本人はまず、古典を読んでおくべきだと思います。新しいものではなく、まずは読書も出来るだけ古典を読むことに時間を費やしておくべきでしょう。

『土佐日記』
後の『源氏物語』はじめ数多い女流文学の傑作を生み出す元を作ったのが、男である紀貫之が女を装って書いた『土佐日記』(詳しくは右写真クリック)。
和歌の大家でもあった貫之が国司(今の県知事)として赴任していた土佐から京都に到着するまで、海賊に脅えながらの55日間に亘る長い船旅について書かれてます。そしてその根底には、娘を亡くしたことへの哀しみが一貫して流れてます。

京が近づくにつれて、京で生まれて任地 土佐で亡くなってしまった娘への悲しい思いが偲ばれる、貫之の心情。

都へと 思ふをものの 悲しきは 帰らぬ人の あればなりけり
(いよいよ都へ帰るのだと思うにつけても、何とも悲しいのは、生きては帰らぬ人があるからだったよ)

あるものと 忘れつつなほ なき人を いづらと問ふぞ 悲しかりける
(亡くなってしまったことをふと忘れてしまい、まだ生きているものと思って、「あの子はどこ?」と尋ねてしまうのは、かえって悲しいものだなあ)

浜辺の美しい貝を見ては、

寄する波 うちも寄せなむ 我が恋ふる 人忘れ貝 下りて拾はん
(波よ、どうか恋しい人を忘れさせるという忘れ貝を打ち寄せておくれ。そうしたら、私はあの子を忘れるために船を下りて拾うから)

ようやく京に辿りついたが、荒れ果てたわが家を見て、

生まれしも 帰らぬものを 我が宿に 小松のあるを 見るが悲しさ
(この家で生まれたあの子が一緒に帰ってこられなかったのに、我が家の庭に留守中に新しく生えた小松を見るのは悲しくてたまらない)

この通り、『土佐日記』(935頃)は母性愛に満ちた古典文学であり、その後の女流文学の傑作が立て続けに生まれていく契機は、男の紀貫之が作ったわけです。
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小林一茶の俳句』
右は小林一茶の俳句集をカルタにした『きりえ一茶かるた』(詳しくは画像クリック)。
有名な「雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る」のような、ホンワカして子供にもわかりやすく暖かな句の多い小林一茶(1763-1828)ですが、そのイメージとは全く裏腹に、一茶の人生は実に苦渋に満ちたものでした。

われと来て 遊べや 親のない雀
『おらが春』にはこの句は6歳・弥太郎(一茶の本名)とありますが、『成美評句稿』の方には八歳時の作ともあり、八歳という設定は上記『土佐日記』で死んでしまったとされる紀貫之の娘が八歳で、「鶯よ などさはなくぞ 乳やほしき 小鍋やほしき 母や恋しき」という歌を詠んだという逸話を意識したものであり、3歳で実母を亡くして不遇に感じていた一茶自身の境遇を、雀の子の身に重ね合わせたものです。

名月を とってくれろと 泣く子かな

這え笑え 二つになるぞ 今朝からは
24歳年下のきくと結婚し、生涯初めての家庭を持つことになった一茶。3男二女をもうけますが、どの子もごく幼少で死んでしまう。「名月を」は、泣くわが子(長女 さと)を優しく見守る一茶の思いを歌った微笑ましい句ですが、実はこの子は直後に死んでしまう。
「這え笑え」の句は長女さとの二歳の正月を迎えるに当たって詠んだもので、娘の成長を喜び、幸せを感じたのも束の間、その年の6月には死んでしまい、その後にも一茶は都度、死んだ子を思い出すような句を多数残してます。
妻 きくも死に、後妻との間に一茶が65歳で死んだ後になって子供が生まれ、その子のみが成長していくことができたという悲運の生涯でした。

幼少期の子供と一茶カルタをやりながら、こういう話をまじえて補足すれば子供への教育効果も抜群、親にとってもその子育てに対する思い、きっと引き締まることでしょう
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下は前にで書いた、私 サファイアの語録から ^▽^)
左翼マスコミのよく言う、「子供が自立するまで」という言葉はまやかしで、実際は子供たちは皆、今のあなたの“瞬間”の行動・言葉に、生涯影響を受け続けます。
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先人は40歳で死んでいたわけで、当時は子供が大きくなる頃に親はほぼ死んでしまってる。私の歳では本当ならもう死んでる。先人は、親として生きてる間、限られた時間でしか子供に伝えるべきことを伝えることが出来なかった。それを考えると、先人の子供への思い、子育てにどれだけ真剣だったことか。

毎日、命あることに感謝し、明日にも子供や家族が死ぬかもしれないという思いで生きていれば、きっと見違えるような人生になるでしょう。先人は常にそういう想いで生きてきた。左翼のお花畑平和脳では、ダラダラした実りのない人生しか送れない。

女なら子育てをすべての中心に置きましょう。ご主人、家族の世話をしながら、毎日が子育て中心に進んでいけば、とってもいいリズムで過ごせます。そして子供をまっとうに育て上げた時、仕事やお金では決して代えられない喜びを得られます。子育てに力を入れたら結果として必ず返ってくること保証します。

子供が自立するまで……手がかからなくなるまで面倒を見る、といった、現代ではまるで牧場から子供を出荷出来るようなれば、それでいいかのような機械的な子育て観の人ばかりだけど、そもそも子供の自立なんて永遠に出来ないってこと。親にどんな風に育てられてきたか、子供はそれに永遠に縛られるわけ。

左翼の子育て、「子供の“自立”まで親が育てる」というのは、「子供を機械的に育てて、子供を世間へ“出荷”する」ことを意味する。

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その他、日本人の子育て観が伺える古典文学

『更級日記』
菅原道真の5世孫にあたる菅原孝標の次女 菅原孝標女が平安時代中ごろに書いた回想録で、母の異母姉は『蜻蛉日記』の作者である藤原道綱母。作者13歳から52歳頃までの約40年間が綴られている。30代での橘俊通との結婚と仲俊らの出産、夫の単身赴任から病死などを経て、子供たちが巣立った後の孤独の中で次第に深まった仏教傾倒などについて描かれている。江戸時代には広く流通して読まれた。

『蜻蛉日記』
平安時代の女流日記。作者は藤原道綱母。夫である藤原兼家との結婚生活や、兼家のもうひとりの妻である時姫(藤原道長の母)との競争、夫に次々とできる妻妾について書き、また唐崎祓・石山詣・長谷詣などの旅先でのできごと、上流貴族との交際、さらに母の死による孤独、息子 藤原道綱の成長や結婚など20年間に亘っての出来事が書かれている(作者は39歳で絶筆し、そのおよそ20年後に没した)。

映画 『ハムレット』 (1948) より ラストシーン 
監督・主演:ローレンス・ オリヴィエ
出演:ジーン・シモンズ、アイリーン・ハーリー、ベイジル・シドニー 他

英国映画であるが、当時のアカデミー賞はじめとする作品賞や主演男優賞を総ナメにした名画(詳しくは右画像クリック)。オフィーリア役のジーン・シモンズが川で歌いながら流されていくシーンが有名ですが、王の謀殺犯である弟と再婚したガートルード王妃が亡くなるラストの間際、それまで王家の妃として凛とした態度しかとっていなかった王妃の最初で最後の、王子 ハムレットの将来を案じる慈愛に満ちた言葉とその様子が、私には大変心象に残ります。王妃は知らないまま死ぬが、その時すでにハムレットも毒牙にやられて直後の死が確定していた。

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(2013.10.24)
ここの動画で紹介の『ハムレット』は王による后と子殺しですが、先日、子供がこんなこと言ってたことがあります。
「ライオンキングって、すごい悪い話なんだってー。王様の子供が王様を殺すんだよー」
私は見てないのですが……ライオン・キングって、そういう話? 子供がそんな風に捉えたなら、そういう感性持ってるのは、それはそれで悪くないことでしょう・・・
いずれにしろ、ディズニーはオールドアニメにはいいものがたくさんありますが、1980年代以降のものは概ねろくなものがないというのが私の持論(ただ、それ以降のを全く子供に見せていないわけではないし、それなりに楽しめるものも中にはあります)。手塚治虫の『ジャングル大帝』(1965)は子供も少し見てますが、『ライオン・キング』(1994)を親の私から見せるようなことはないでしょう。また、古くとも『ジャングル・ブック』(1967)は主役の男の子のラストにおける女の追っかけ方にイヤなものを感じたので見せていません、音楽は悪くないんですけどね。

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◆わが子の育て方、しつけの仕方 〜 母親のための人間学 家庭教育の心得

◆『サスケ』の父に見る子育て 〜 理想的な父親像と男を立てる女たち

◆戦前の道徳教科書『修身』に見る加藤清正の武勇伝 〜 自虐史観の正反対から見る豊臣秀吉の朝鮮侵攻

◆子供たちへ仲のいい兄弟姉妹を育てる術を教えておかなければいけない 〜 一人っ子の増えた現代だからこそ

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この記事に対するコメント

一応、私も国文学を専攻したので、和歌などの古文は好きです。
coffee | 2012/11/15 12:46 AM
子供を失う事は本当に辛い事でしょうね・・。
ご紹介の本、参考にさせていただきます。
ありがとうございます。
緑 | 2012/11/15 12:26 PM
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